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エイムズの部屋を作った記録 [イベント]

P9025648 - バージョン 2.jpg
自分のために?記録としてエイムズの部屋を制作した過程を残しておこうと思います。

上の写真はお客さんに被写体になってもらいました。
もともと右側の可愛い?女性の方は小さいのですが、それにしても異常な小ささに見えますよね。

それでは、これをどうやって作ったのかを紹介です。


三面図ライン無し2.jpg
これが三面図
左側の壁はもともと右側の壁の半分サイズ。これを中央の壁を斜めに変形しているだけなんです。
これの原型は
http://homepage3.nifty.com/maruhi/materials/amesroom/index.html
を参照しています。というか、このHPの方ぐらいしか本格的?に紹介しているのがなかったんです。それで、参考にさせていただきました。

窓枠も左側の倍が右側の窓枠。それに連動するように斜めに大きくなる(小さくなる)様になっているのが正面の窓枠。かなり違うのが分かりますか?
数値は、イラストレーターで描いたのをA3印刷することでできる小さい模型サイズの数値と実際の本番の数値とが書かれています。参考にしたHPの模型サイズは実際に窓枠の位置が上下ほぼ等間隔なのですが、私の場合このエイムズの部屋を実際に人が乗るようにしているのでそれを設置する空間との兼ね合いがあり、窓枠の上部はカットしないと設置できないことが分かりましたので、上部は短くしてあります。

実寸サイズ3面2.jpg
ライン入り。
ラインの幅も変化します。それから、私が想像で実際に見るポイントを考えてカメラ撮影スポット台を仮定して床面のメッシュ模様(市松模様)のサイズを作ってあります。
上図の下絵で小さい壁を設置するのに、大きい壁から計算して実際の高さ(一番高い方)を90cmとしています。これはメッシュ模様を描く床面をコンパネで作るために三六判を考えてやりやすいサイズにしています。が、実際にはもう少しなだらかにしても良かったかなと反省しています。^^;

コンパネ.jpg
これがコンパネ材をどの様に切るかを想定したもの。まあ、これ見てもわからないと思いますけどね。

エイムズボトム2.jpg
これが床面の設計図。
自分なりに見るポイントからどの様にサイズが変更されればいいのかを考えたつもり。手前の黒ポチが見る人の目のポイントのつもりです。

まあこれだけを考えて作りましたよ。ちなみに天井は作りませんでした。予算の関係と時間が無いことその他の理由です。それでも十分エイムズの部屋になっているのでいいかなと。(自己弁護)

P9025662 - バージョン 2.jpg
これまた違うお客さんに奥に立ってもらいました。
手前にある魚の顔だけなものは、スタッフが危険防止のために愛嬌のあるキャラでなにげに作ったものです。
エイムズの部屋ではありますが、左右の壁からドアを作って入れるようにすればいいのでしょうけど、サイズの問題と設置空間の問題で手前右下からのみの出入りとするしか方法がありませんでした。

P9015600.jpg
全体像。
超広角レンズで撮影。奥の壁の窓が左右でかなり大きさが違うのですが、最初の写真はほぼ同じ大きさに見えるので人もサイズが違って見れるようになるみたいですね。また、カメラ撮影スポットとして台座を作りましたが、お客さんは手前左側にあるモニターで自分が立っている状況を映し出しているのでそれを見て楽しんでいただきましたよ。小さいモニターですがそれでも十分でした。
P9025663 - バージョン 2.jpg
こんな感じ。奥にいるのが私。この写真も奥にいる私が撮影しています。手前のお客さんも撮影していますから紛らわしいですけどね。(笑)

とまあ、こんな感じで楽しんでやれました。良かった良かった。

土台作りが大変だったのですが、それはまあ紹介しなくてもいいかなと。(以前に触りを紹介していますしね。)
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グリンクリン

ヤッホーー 全体像の写真を見てようやく 少し解りましたっ
私達は毎日が錯覚の中で暮らしているようなものですが、
 楽しい~
思い出した事が! 岐阜県にある「養老天命反転地」ご存知ですか?
私は2度行った事があります。
 http://www.yoro-park.com/j/rev/
by グリンクリン (2012-09-05 10:09) 

doudesyo

グリンクリンさん、今晩は。
この錯覚の部屋は写真でも映像でも確認できるのでとてもおもしろいですよ。
でも、もうありませんけどね。イベント終了後すぐに撤収でしたので。^^;
「養老天命反転地」は知りませんでした。行ったこともありません。
荒川修作については彼の展覧会の本も持っていますが、昔は鑑賞者が参加する美術作品としてかなり有名になりましたよね。当時のことではありますが、彼のポリシーと感性がとても斬新で好きでしたよ。
by doudesyo (2012-09-05 20:35) 

アヨアン・イゴカー

錯覚と言うのは面白いですね。実際に造って見られたのは素晴らしいですね。舞台の大道具としても大活躍しそうな装置です。
by アヨアン・イゴカー (2012-10-07 23:50) 

doudesyo

アヨアン・イゴカーさん、今晩は。
ちゃちな舞台で申し訳ないです。これを本格的に大きく出来たら面白いでしょうねぇ。とは思いますが、視点が固定されるのでお客さんの一部だけしか楽しめないというのが残念です。でも、頑張りましたよ。^^;
by doudesyo (2012-10-08 23:07) 

ryo yamaki

はじめまして。

作成されたエイムズの部屋の完成形、設計図ともに大変精巧にできていて
感動致しました。
実は、私も現在大学の卒論でエイムズの部屋を題材にした研究をしています。
そこで、床面に対して、視点との位置関係により市松模様がどのように変化するかの箇所が不明なのですが、失礼ながら教えていただけないでしょうか。

お忙しいところ失礼致します。
by ryo yamaki (2014-12-16 13:33) 

doudesyo

ryo yamakiさん
今晩は。エイムズの部屋を研究されているんですか?いろいろな視点から楽しめそうですね。
ご覧のようにエイムズの部屋を作りましたし設計図も作りましたが私は理論が云々は無視して直感で設計しました。ですので、大層なことは教えることも何もないですよ〜。市松模様にすることによって錯覚を助長させるために有るわけですが、これ、見た目が四方同じ壁の長さの壁なはずなので、右側の大きく作る壁と左側のとても小さい壁が同じく見えるようにする間隔で市松模様のパターンにしました。設計図でお分かりと思いますが、正面の壁は左側に傾いた歪んだ壁です。その壁の延長と手前の並行した両ラインのクロス地点を消失点と考えて線を入れてみましたよ。(消失点ではないですがまあそんなつもりです。)
これは体験的な感覚から設定したんです。
という感じで作りましたが、基本はいいかんげんです。きちんと数式にして書かれているかたがいたような気がしますので私よりもそういった方のほうが論文には向いていると思います。

では。
by doudesyo (2014-12-16 22:39) 

ryo yamaki

お返事頂きましてありがとうございます。

やはりそうですよね。。。私は数学科で数学の視点からエイムズの部屋を見つめているのですが、その専門の著書さえ、間違いが散見されて困っているんです。そもそも、エイムズの部屋自体、原理についての説明がなされている著書やサイトがほとんどないため、展開図の転載が多いんですよね。しかし、doudesyoさんは、展開図の精細な記述や、パースによる記述があったので質問させていただきました。

私自身、絵についての知識がまるでないため、パースや図法の基本知識がなく余計参っています。

たびたび質問なのですが、正面の設計図で市松模様の横線はパースから等角度で引いているのでしょうか?また、図下部に視点から伸びる直線や、床面に市松模様以外の細い直線が数本引かれているのですが、これらによって縦線の間隔を決めていることでしょうか?お忙しい中、誠に勝手ながら質問を繰り返ししてしまい大変すみません。
by ryo yamaki (2014-12-17 01:38) 

doudesyo

ryo yamakiさん
今晩は。
うーん、詳細なことはもう2年以上前のことなので覚えていないんですが、アップしたデータの元のイラストレーターのデータを再度みれば思い出すかも知れませんのでしばらくお待ちください。データが無かったらどうしよう。^^;

色々見てみたら下記の記事を見つけました。ご参照してみてください。
http://www.osaka-c.ed.jp/kozu/e.ssh/lc3-2011/12eimuz.pdf
http://www.oak.dti.ne.jp/~xkana/psycho/intro/intro_11/
by doudesyo (2014-12-17 22:47) 

doudesyo

ryo yamakiさん
今晩は。
続けてコメントします。この床の市松模様をどの様に設定し実際に床を作るべくラインを引いいていたことをもっと丁寧に紹介しようと思います。そのため、図説を増やす予定です。新記事にて対応しますのでしばらくお待ちください。
by doudesyo (2014-12-18 23:59) 

ryo yamaki

doudesyoさん、今晩は。
返信ありがとうございます。

まず、エイムズの部屋に関する詳しい情報URLの記載有難うございます。
1つ目は拝見したことがあったのですが、2つ目は初見でした。大変参考になり感謝です。

次に、床の市松模様のラインに関しての返信につきましても、重ねてありがとうございます。詳しい図説を追加していただけるなんて、、、お忙しい中で、ここまでの説明を下さることに本当に感激と感謝です。お手数をおかけします。

なんとお礼をしていいのか分かりません。
ぜひ卒論で作成予定の2点透視でのエイムズの部屋が完成しましたら、添付してお見せしたいです。本来は1からすべて自分で考えるべきなのですが、題材が数学を使う前に画としての知識が幾分か必要でしたので、doudesyoさんに頼ってしまった次第でした;;たびたびご迷惑をおかけしてしまってすみません。
by ryo yamaki (2014-12-19 01:08) 

doudesyo

ryo yamakiさん
おはようございます。とりあえずアップしましたので御覧ください。
自分としては即興で作ってしまったので次回ちゃんと作りたいなあって思っているので数理的に理論の構築と実践への解説ができるといいなあって期待しちゃいます。文献を読む事も大切なことでしょうけど、創造、体験はとても重要かと思いますので総合的に研究して頑張って下さい。^^;
by doudesyo (2014-12-21 08:50) 

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