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福島の鳥 原発事故後に・・・ってどうよ [現状報告]

朝日新聞朝刊2012.02.09に
「福島の鳥 原発事故後に数が減少」
とタイトルの記事が載っていた。
http://digital.asahi.com/20120209/pages/life.htmlでもみれたがログイン必要)

内容はチェルノブイリと比較して同じ傾向だということと数ヶ月でまとめたため減少傾向が強く出たのではないかということが書かれている。最後に東京大学の樋口広芳教授の話で影響は詳細な観察を続ける必要があると。記者は(竹石涼子) 。

ここで原発事故だけに絞って説明が書かれているけど、いいのかな?今季の野鳥たちの減少を実感している私は、福島県だけにとどまらず日本全国的に冬鳥は特に来ていない状況が続いているのを知っているし、その後の状況をタイムリーに見ているつもりだ。そんな中でのこの記事は若干違和感がある。14種のとはいえその種類がわからない。スズメ、カラス、ヒバリと書いてあるけど、例えば原発事故後田んぼを耕せないところとか人間と密接に関わって生きているスズメやカラスなんかは田んぼや人間がいなくなれば当然減少する。そのことは配慮されているのか?何処で観察しての話なのか?事故前と事故後の科学的に証明されうる数なのか?そんなことを前提に書かれた記事なのか?と疑ってしまうのだ。

確かに放射能汚染は福島県の広い大地に影響を及ぼしている。ただ、この1年に満たない時期に野鳥たちの数の変化を原発事故の放射能だけに限定するのは危険ではないかと思う。影響はかならずあると考えているけど、1年では今年誕生した若鳥たちだけを限定して観察するなんてことができるのか?とにかく不思議な記事だ。鳥がガンになるとかわからないけど、染色体を傷つけ能が縮小するとかチェルノブイリにあったという話も聞くけど、ここ福島県での野鳥たちにそのことが実際に起きている生きた事例があったとは聞いたことが無い。まだこの手の研究は時間がかかるのに速すぎるんですよ。もっと慎重にかつ丁寧に観察と記録を続けないと。結果ありきになってしまうのではないか。

私が住んでいるところでも野鳥は少なくなったと実感している。ただ、これは原発事故だけではなく、以前から言ってるが森林伐採がとにかく事故後も衰えず続いており、坊主の山が増えつていることが原因だろうと考えている。追加で被災者のための仮設住宅街も山の中に突然現れているため、野鳥が安心していた山がうるさくなってしまったことも原因だろう。温暖化も理由があるかもしれない。でも、原発事故後の放射能による減少とは言い難い。

もしだけど、ハクチョウはここにきて放射能汚染の高いところにいるので、なんとか法律的には無理なんだけど帰る前に捕獲して目印をし北へ帰って行った先でも他国だけど調査をしてまた冬にこちらに来てくれれば引き続き調査をして、死因をとにかく確認できるように何とか出来れば放射能の影響も分かりやすくなるんですけどね。

チェルノブイリ事故の場合は地震はありません。こちらの場合は浜通りは野鳥の住処も含め津波で奪われたり、山ががけ崩れで地形が変わったりとしていることもあり、野鳥たちの観察ポイントによってはかなりの環境の変化も考えられるはずなんです。そこに今年は台風の影響で水害もあったので、チェルノブイリ事故とはやはり違う要因があることを考えていかないとこの野鳥の減少については危険な結論が誘導されかねないと思います。

学者でもなく一般人である私が考えてもこれだけのことを思いつくのに、大手新聞社がこの記事を出すことの意味はなんでしょうか。とにかく放射能汚染されているこの土地の影響についてはこれからなんだと思います。


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